1246薬剤師不要論にも発展しかねない報告書

今日も「第10回くすりと製薬産業に関する生活者意識調査報告書」です

23ページの質問と回答割合
処方された薬をもらった時に、医師や薬剤師に「必ず質問していた」が5.6%、「質問したことが多 い」が19.1%で、両層を合計した「積極層」は24.7%。この「積極層」の割合は時系列でみて14年結 果から増加傾向である。

24ページの質問と回答割合
患者からの質問内容で最も多かったのは、「薬の副作用」が52.6%。次いで「薬の効能・効果」 49.7%、「薬の服用方法」46.7%と続く。

質問があるということは、少なくともくすりに関心を持っているということです。が、きちんと説明されていないから患者さんから聞かざるを得ない状態かもしれません。25ページの質問と回答割合では、質問をしないのは十分説明されたから、とあります。果たして本当でしょうか。また、その次のページでは説明に満足していると報告されています。

 にもかかわらず、27、28ページでは4割の人が薬を正しく飲めていない、と報告されています。これはどういうことでしょうか。

 それは「説明を受けた」ことと「理解した」ことは異なるし、「途中で忘れてしまう」、「ずっと飲み続けなければならないとは思っていない」、「薬剤師からのフォローアップがない」ということでしょう。

 一日に何回飲んで、1回何錠飲むのかの説明は「受けた」とします。アンケートで「説明を『受けましたか』」と聞かれたので「受けました」と答えた。「十分な説明ですか」と聞かれれば「十分です」と答えます。患者さんから見れば何を持って「十分」かはその人が知りたい情報を得られれば、それは十分と答えるでしょう。副作用やいつまで飲み続けるのかの説明がなくても。

 患者さんやその家族に「伝わらなければ」なりません。「伝わる」ことが大切です。1回の説明では理解されないです。理解されないイコール伝わっていない、ということです。伝わらないから薬が正しく使われないのです。

 薬剤師は薬を渡したら終わりではなく、そこからがスタートです。薬剤師の職責は患者さんが正しく薬を使用すること、です。あの患者さん、きちんと薬を飲んでいないかもと思ったら電話して聞くことが薬剤師の仕事です。服薬状況の把握は薬剤師の必須職責です。医師ではありません。

 その証拠は31ページにあります。日本人はくすりの相談は医師にするのです。薬剤師は患者さんからくすりの相談者としての選択肢は医師よりも少ないのです。これが事実です。今のままではAIに仕事を奪われる薬剤師は多いでしょうね。

 このようなアンケート結果が引き金となって、かかりつけ薬局が叫ばれ始めました。本来は自然発生的にかかりつけ薬局が生まれていなければなりません。かかりつけ薬局を作ろうを言われていることにとても違和感を覚えます。

 くすりのメーカーも知りたいという報告もあります。でどうしているかというと、インターネットで調べているのです。知りたいけど直接薬剤師に聞くのではなく、自分で調べるというのです。残念ですね。質問を受けないことは恥ずかしいことだと自覚したほうがいいですね。専門家ですから。くすりの専門家よりインターネットの方が「尋ねやすい」事実が36ページです。

 アンケートに限らず質問の仕方で回答が変わります。回答は誘導できます。そのことを踏まえてもこの第10回の調査報告は辛いものがあります。この結果を素直に受け入れてこれからどうするのか、考えて意識を変え行動を変えていきましょう。来年の診療報酬改定ではさらに「モノからヒトへ」が求められます。薬剤師の個の力が試されます。自分はどうなりたいのか、どうしたいのか、です。

#このままでは薬剤師はいらなくなる
#薬剤師は背水の陣で頑張れ
#医薬分業40年の結果
#第11回調査報告書を見るのが怖い
#地域包括ケアシステムに薬剤師は必須メンバーとなれるか

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